★1:「ハートの城」
「ハートの城かしら」■■
私をこの世界に連れて来たペーターのいるところということで、元から気にはなっていた。■■
女王にも会え、ペーターの同僚だというエースにも会え、興味は増している。■■
(あまり、いい意味の興味ではないけどね)■■
あっさりと兵士に死刑を言い渡していたビバルディ。
同僚に遠慮なく斬り掛かってきたエース。■■
……恐ろしげな人達のいる恐ろしげな場所だと、よく分かった。■■
【ゴーランド】
「ハートの城か。
やっぱり女の子ってのは、ああいう綺麗なお城がいいのかねえ」■■
【ゴーランド】
「うちだって、煌びやかさじゃ負けてねえと思うんだけどなあ。
格式はないが、気楽さがある」■■
「や、別にそういうところが気に掛かっているわけじゃないから」■■
何の対抗意識だ。
城と遊園地では、系統がまったく違う。■■
(お城に対抗しなくても、充分に煌びやかすぎるから、ここ)■■
【大】何せ私の現住居は、いかがわしい宿にしか見えない【大】。■■
【ゴーランド】
「ん?
そうなのか?」■■
「……ええ。
華やかさでは城に負けていないわ」■■
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