『OP ■03話（帽子屋2）』

【ブラッド】
「……ともかく、今君は、その場所に興味をひかれているんだな」■■
【ブラッド】
「気になるところへは、また足を運べばいい。
ほどほどにしておいてほしいところもあるが、我々には止められない」■■
【ブラッド】
「そういうルールだからな。
余所者は、この国を廻らなければならない」■■
尤もらしく言うブラッド。
言っていることは曖昧で、把握し切れない。■■
（結局、自由に出歩いていいの、駄目なの？
どっちなのよ）■■
「……まあ、駄目と言われても出歩くでしょうけどね」■■
（だって、私の夢なんだし。
私の自由にしていいはずでしょう？）■■
そう、これは夢。
どうせ一時の幻なのだから、思うままに過ごせばいい。■■
気になる場所に行き、気になる相手がいれば会いにいく。
そうする以外、ここでの時間を潰せない。■■
（でも……、気になる相手といえば。
余所よりも、この屋敷内で充分じゃない？）■■
何しろ、同居人なのだ。
他領土の人物よりも、よほどこの屋敷の住人のほうが気に掛かる。■■
（特に、興味をひかれる人は……）■■

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