【ペーター】
「……ともかく、今あなたは、その場所に興味をひかれているんですね。
分かりました」■■
【ペーター】
「本当は、こんなこと言いたくないんですけど……。
気になるところへは、また行ってみるといいでしょう」■■
【ペーター】
「そういうゲームですから。
あなたがどこへ行こうと、僕には止められません」■■
妙に切なげに言う白ウサギ。
本人は健気を気取っているようだが、同情する気にはなれない。■■
「興味をひかれていると言っても……。
あんたが聞くから、強いて言えば……って程度に気になっているだけよ?」■■
正直、この世界はどこもかしこも奇妙で危険すぎる。■■
「……まあ、好き勝手にするわ」■■
(どうせ、目が覚めるまでの間だけだもの)■■
そう、これは夢。
どうせ一時の幻なのだから、思うままに過ごせばいい。■■
気になる場所に行き、気になる相手がいれば会いにいく。
そうする以外、ここでの時間を潰せない。■■
(でも……、気になる相手といえば。
余所よりも、城内で充分じゃない?)■■
何しろ、同居人なのだ。
他領土の人物よりも、よほどこの城の住人のほうが気に掛かる。■■
(特に、興味をひかれる人は……)■■
1:「ペーター」(ペーター01話へ)
2:「エース」(エース01話へ)
3:「ビバルディ」(ビバルディ01話へ)